ある女子校の国語教師、星 三津彦。
彼は最近、ちょっと楽しみにしていることがある。
それは、彼のクラスの誰かが、学級日誌の備考欄を使って始めた、”絵しりとり”。
放課後、今日も生徒が学級日誌を届けに来た。
はやる気持ちを抑えながら、備考欄に目をやると、そこには得体のしれない人物像が。
この謎、星先生に解けるか。
なんの変哲もない日常が、なぜこんなにもおかしいのか。
どうでもいいことに、なぜこんなにも惹きつけられるのか。
あなたがもし、この愛すべきくだらなさの魅力に気づいたら、
きっとこの作品から離れられなくなりますよ。
『女の園の星』は、なぜこんなにも面白いのか
反則級の面白さで、中毒患者続出の『女の園の星』。
その魅力をぜひ知ってもらいたいのです。
キャラクターの魅力
何よりもまず、主人公・星先生の、低めなテンションがとても心地よいのです。
- 喜怒哀楽をあまり表に出さない、いつも変わらぬ佇まいの星先生。
- いつでも、どこでも、誰に対しても、冷静な応対をする星先生。
とにかく星先生は、抜群の安定感を発揮して、この作品の基調となる空気感の要となっているのです。
他のキャラクー(同僚の先生方、女子高生)も、強く印象に残るほどの個性的な面々なのですが、誰かが特別目立つということはありません。
彼らが発散する絶妙な脱力感もまた、この作品の、独特の空気感を作っているのです。
この空気感、心地よいことこの上ないのです。
会話の魅力
星先生は、気の利いた会話で人を笑わせたりはしません。
登場人物の誰一人として、人を笑わせようとはしていません。
それでも我々読者は、笑わずにはいられません。
それも、ネタバレしたあとは面白さが半減するという種類の笑いではないので、何度読んでも面白いのです。
もしかしたら、ちょっとしたズレに面白さを感じているのかもしれません。
ちょっと挙げてみます。
- 星先生のいつも変わらない低めのテンションと、同僚の小林先生のちょっと高めのテンションとのズレ
- 星先生と生徒の絶妙な距離感が生む、微妙な感覚のズレ
至るところで見られる微妙なズレが、おかしさを生んでいるのかもしれません。
まとめ
”気の利いた洒落”、”よく練られたオチ”、”ウケを狙った笑い”は、一度限りの笑いです。
『女の園の星』は一味違います。
この作品で味わえる笑いは、会話の流れの中で生まれる自然な笑いです。
これが、何度読んでも面白い理由のひとつです。
意味があるわけでもなく、盛り上がるわけでもなく、淡々とかわされる会話。
この何気ない会話を最高のエンタテインメントに変えた『女の園の星』。
最高です。
笑いのツボは人それぞれですが、『女の園の星』の笑いは、なぜか周りの誰かにもその良さをわかってもらいたくなるのです。
周りの誰かとも、この感覚を共有したくなるのです。
あなたも、この感覚を体験してみませんか。
『女の園の星』が気になる方、すぐに読んでみたい方は、僕がいつも利用している電子コミックサイト「まんが王国」をおすすめします。 こちらからどうぞ。
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