『見える子ちゃん』は、2021年現在ネットでは、5巻まで配信されています。
ある日突然、普通の人には見えない異形の化け物が見えるようになってしまった女子高生・みこ。
化け物たちから逃れるために彼女がとった行動は、
”見なかったことにすること”
必死の思いでシカトするみこだが‥‥。
『見える子ちゃん』は、単純なホラーでもなければギャグコメディでもありません。
巧みなストーリー展開によって、物語にどんどん引き込まれていく、ホラーコメディです。
『見える子ちゃん』の魅力の秘密
『見える子ちゃん』の魅力は、なんといっても、「物語の設定の面白さ」と、「キャラクターの可愛らしさ」です。
今回は、この2つの魅力を紹介します。
物語の設定の面白さ
主人公・みこは、普通は見えない化け物が見える女の子。
毎回死ぬほど怖い思いをする彼女が考えた対抗策が、「見なかったことにすること」。
いわゆる、フルシカトってやつです。
「なんて単純で可愛らしい発想なんだ」って思いました。
でもそれが、彼女ができる唯一の抵抗だったのです。
この設定、単純だけれど実は奥の深い設定なんです。
みこは、自分が見えていることを、化け物たちに決して気付かれないように行動しなければなりません。
同時に、周りの人たちにも気づかれないように振る舞う必要があります。
この状況は、いつ何時でも起こりうるので、読者は、バリエーションに富んだみこの奮闘ぶりが見れるのです。
フルシカトの場面は、みこの優しさや健気さが一番現れるシーンであり、全体を通しての見どころにもなっています。
化け物をシカトするみこの必死の様子が、いじらしく不憫で、思わず感情移入してしまいます。
キャラクターの魅力
主要キャラクターのみこ、ハナ、ユリアの人物設定と三人の関係が絶妙です。
三人の性格は次の通り、
みこ ・人一倍責任感のある、優しい心の持ち主。心の奥に秘めた強さで、友達を守る。
ハナ ・天真爛漫を絵に描いたような明るく純粋な子。
ユリア・見た目と違い、人見知りで純情。
三人それぞれの魅力がセリフや行動から伺えます。
例えば
みことハナの、まるで掛け合い漫才のような会話。
ユリアがみこの能力を勘違いしているところから来る会話のズレ。
三人三様の心の声。
そんな何気ない日常のやりとりや行動から、三人の人となりが自然に見えてくるのです。
三人三様の個性が光る、実に魅力的なキャラクターです。
三人の関係について、僕が個人的に特に気に入っている点があります。
それは、三人の友情が、微妙にずれてる感じがするところです。
これが実に絶妙な距離感で、いい味を出しているんです。
微妙にズレてる3人ですが、なんだかほのぼのする関係なんです。
あなたにもぜひ、本編で味わってもらいたいポイントです。
最後にひとこと
『見える子ちゃん』は、「設定の面白さ」と、「キャラクターの可愛らしさ」だけでも十分面白いのですが、「物語の展開」も面白いんです。
みこの力をめぐって人間関係が広がり、物語が自然に大きく展開していき、読者を飽きさせません。
また、はじめのうちは異形の化け物に、ただ怯えるしかなかったみこが、物語が進むにつれて、健気にも現状を打破していこうと決意するようになります。
そんな、主人公・みこの成長も見どころのひとつです。
果たしてみこは、平穏な生活に戻ることができるのか、この先がとても気になる作品です。
ホラー、ギャグ、サスペンス。
3つの要素あふれる新感覚漫画、『見える子ちゃん』
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