
『リバーシブルマン』は、2021年現在ネットでは、5巻まで配信されています。
都内の公園で発見された猟奇死体。
それはまるで、脱ぎ捨てられた服のように人間が裏返しにされていた。
猟奇殺人か。臓器売買か。
様々な噂が飛び交う中、真実の鍵を握る女子高生が、夜の街に現れる。
強烈なグロ描写や、奇想天外な設定で、話題を振りまいた『リバーシブルマン』。
ご存じの方も多いと思います。
グロテスクな表現に目が行きがちですが、実はこの漫画、道理をテーマにした読み応えのある作品でもあるのです。
この作品に出てくるウラガエリとは、己の欲望のみを満たす存在となる、生物的変態のことです。
人間誰しも多かれ少なかれ、怒り、悲しみ、憎しみ、絶望、恐怖などの負の感情に襲われることがあります。
それらのレベルが限界を超えたとき、欲望のみを残して、他のすべての感情を解き放つことによって生じる肉体的変化が、ウラガエリです。
簡単に言えば、体が裏返ることで、欲望のみが表に出た存在になることです。
欲望だけが残った存在は、もはや人間ではありません。
人が人でいられなくなる、道理を踏みはずした存在なのです。
この作品は、 ”ウラガエリを受け入れ、人ならぬ存在になった者” と、”ウラガエリを拒否し、人にとどまった者” とのあいだの道理をめぐる戦いを描いた物語です。
1巻に登場する女子高生・北原琉奈は、「怒りも悲しみも誰にも渡さない」と宣言して、ウラガエリを自ら拒否します。
そんな彼女の清々しい生きざまが、一番の見どころです。
ちょっとネタバレですが、琉奈は、ウラガエリを阻止したおかげで、半分は人間にとどまり、もう半分は、ある人間離れした力を持つことになります。
彼女はまさに、人間の表と裏を往来する、リバーシブルマンとなったのです。
彼女の特殊能力と活躍は、是非本編で楽しんでください。
ちょっと痛そうだけど、なかなかかっこいいんです。
最後に一言、「1巻の終わらせ方が、完結したかのような展開だったため、2巻への期待が薄くなってしまった」というレビューコメントを見かけました。
実はこの作品の1巻は、物語のテーマが提示されている序章として読むべきなのです。
本番は、2巻からですよ。
巻を重ねるにつれて社会性が高まり、ますます面白い展開になっていきます。
早々見切りをつけちゃうなんでもったいないですよ。
というわけで、今回は、強烈なグロ漫画の根底に流れるテーマについて紹介しました。
この先が気になる方は、こちらのコミックサイトをチェックしてみてください。
《まんが王国》
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