『「子供を殺してください」という親たち』 ネタバレと感想 =実話を通して見えてくるリアルな現場=

霧のかかった山 ヒューマンドラマ


『「子供を殺してください」という親たち』は、2021年現在ネットでは、9巻まで配信されています。(分冊版は48巻まで配信されています)




この作品は、メディアでも話題になった、押川剛氏のノンフィクションを漫画化したものです。



紹介されるいくつもの事例はどれも親子関係の闇に関するものですが、この作品のように社会問題として発信したことに大きな意義を感じました。



主人公・押川の仕事は、精神科医療を必要とする子どもたちを医療につなげること。



彼は、この仕事をしていく過程で様々な家族の闇を目撃することになるのです。



親子といえども、「人間関係のねじれは、手遅れになると取り返しのつかないところにまで発展してしまう」という事実に、あらためて気付かされ、深く考えさせられました。



家族のあり方を見直すうえでとても参考になる、心に深く残る作品です。





今や社会問題として取り上げられるほど深刻化している家庭内暴力。



自分の身の回りで、いつ起きてもおかしくない現状です。



このとき、 ”第三者が、他人の家族の問題にどこまで関わることができるか、どこまで踏み込んでいいものか” 、ということが一番の問題になります。



この点に関してこの作品は、一つ一つのケースを通して、読者に考えるための材料を提供してくれています。





今や他人事では済まされなくなってきている問題の ”リアルな現場の様子” をうかがい知ることができます。



この作品は、読者に必要以上に感情移入させることなく、現実に起こっている事実に向き合うことを重視したストーリー展開で、好感が持てました。



できれば、多くの方に勧めたい作品です。



気になる方は、こちらのサイトでチェックしてみてください。



《まんが王国》

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