『の、ような。』は、2021年現在ネットでは、4巻まで配信されています。
ある日突然、希夏帆（きなほ）の恋人・愁人（あきと）が親戚の子供を二人連れてきた。
二人は、両親を事故でなくしたばかりの行き場のない、冬真と春陽。
季夏帆は戸惑いながらも、４人で一緒に暮らすことを承知する。
二人の子供を受け入れるまでの展開に違和感を感じる人がいるようです。
確かに、 ”愁人（あきと）の身勝手さに納得がいかない”、”設定が無理やり” などという声もレビューで見かけます。
でも二人の子供を受け入れようとする主人公・希夏帆の人となりに注目すると、それほど違和感なく受け入れることができるのです。
僕は、希夏帆の選択は、自分を犠牲にする ”偽善的行為” でもなければ、その場の感情に駆られた ”無責任な行動” でもないと感じました。
クールで率直、そして何よりも、相手の立場に立ってものが考えられる女性。
これがこの作品の主人公・希夏帆です。
さらに言うと、
- 素直に自分を反省できる女性。
- 素直に相手を受け入れることができる女性。
- 素直に人にものが言える女性。
でも何事においても、ちゃんと限界を知っている女性なのです。
こんな人は、たとえ相手が大人だろうと子供だろうと、バランスの良い付き合い方ができるはずです。
現に、一緒に暮らすことになる赤の他人の子どもたちとの距離感がちょうどよく、相手の立場に立ってものが考えられる希夏帆の面目躍如といったところです。
この距離感が今後どう変わっていくのかが一番の見どころです。
この作品は、「本当の意味で人を思いやることができる人間が、子どもたちに歩み寄り、手探りで幸せを探していく」 そんなところにテーマがあると感じました。
希夏帆の ”さりげない優しさ”、”ブレない強さ” が軸になっているため、心地よい世界観が味わえます。
希夏帆に共感できる方でしたら、忘れがたい作品になるはずです。
気になる方は、こちらのサイトをチェックしてみてください。
《まんが王国》
＊の、ような。と検索してくださいね。
コメント