『「子供を殺してください」という親たち』は、2021年現在ネットでは、8巻まで配信されています。(分冊版は46巻まで配信されています)
この作品は、押川剛氏のノンフィクションを漫画化したものです。
『「子供を殺してください」という親たち』 なんとも衝撃的なタイトルです。
この言葉をそのまま人に言う親が実際にいるかどうかはわかりませんが、 ”心の底の気持ちを言葉にするとこうなる” という親を、押川剛氏は見てきたようです。
この作品は、「家庭の崩壊が社会の崩壊につながる」という考えから、家族の闇を社会に発信した問題作です。
主人公・押川氏は、「精神科医療を必要とする子どもたちを医療につなげる」をモットーに活動する、(株)トキワ精神保健事務所の代表です。
この仕事を通して押川氏は、様々な問題を抱えた家庭を実際に見ることになります。
つまり彼は、家庭内問題の最前線にいるのです。ここが重要です。
現実には我々の身の回りで起きているかもしれないのに、第三者には気づかれにくいのが家庭内問題です。
ですから、現実に現場で起きていることを、実際に見てきた人の報告が、我々にとってとても重要になってきます。
この点から考えても、この作品の意義は大きいと思われます。
- 家庭内の問題は周囲には見えにくいという事実。
- 親子関係の闇は、手遅れになると取り返しがつかなくなるという事実。
これらの事実の重要性がこの作品のテーマです。
そして、人の家庭のデリケートな問題に対しては、事実を客観的に知ることが大切だと考えさせられました。
この作品は、家族の問題に悩まれている方にも、そのような問題に無縁な方にも、いま現実に起きている事実に向き合うきっかけを与えてくれます。
主人公の押川氏が、正しい答えを出せているのかどうかは賛否の分かれるところですが、社会に向けた強烈な問題提起にはなっています。
興味のある方は一読をおすすめします。
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《まんが王国》
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