『親愛なる僕へ殺意をこめて』はネットでは2020年11月に11巻が配信され、完結していますが、いまだに根強い人気を保つサイコミステリーです。
一見お気楽な、今どきの大学生・浦島エイジ。
でも彼は、自分の出生の秘密に悩まされ続けてきた。
それは、連続猟奇殺人事件「LL事件」の犯人とされる男を父親に持つ、ということ。
ある日彼は、記憶にない自らの暴力行為の事実を知る。
自分の中の殺意を疑い始めたエイジ。
「自分は二重人格なのか」
真実を確かめたい衝動にかられたエイジは、危険な道を歩み始める。
この作品の数ある魅力の中から、今回は、「構成」と「ストーリ展開」を紹介します。
この2つが実によく練られているため、最後まで目が離せなくなるのです。
『親愛なる僕へ殺意をこめて』の魅力の秘密
緻密な構成
「記憶にない自らの暴力行為の真相を探る。というエイジの行動を軸に物語が進み、その過程で、いくつもの謎が浮かんでくる」
というのが全体構成です。
- 「LL事件」の犯人とされている、エイジの実の父・八野衣真の謎。
- エイジ自身の謎。
- エイジの身近な人間の謎。
これらの謎は、伏線が回収されると同時に解かれていき、最後には、衝撃の事実に行き着きます。
この構成が魅力的なのは、読者に素性が知れている登場人物が一人もいないという点です。
主人公でさえ、自分で自分のことがわからないという設定になっているのです。
ですから我々読者は、まさに疑心暗鬼の心理状態に置かれ、最後まで目が離せなくなるのです。
魅力的なストーリー展開
『親愛なる僕へ殺意をこめて』は、単に謎解きを追求した、技巧的な作品ではありません。
何よりもストーリー展開が魅力で、エンターテイメントとしても一流です。
ポイントは、次の3つです。
- いきなり非日常に引き込まれるスピード展開
- 先が見えない展開
- 絶体絶命からの脱出
これらは、全編を通して味わえる特徴です。
ひとつ山を超えたと思ったのもつかの間、次々と新しい展開が始まります。
これは、実際に作品を読んでもらうのが一番です。
まとめ
今回紹介した魅力は次の2つ。
- 緻密な構成なため、一度読み終わっても、伏線の回収具合をもう一度確かめたくなる。
- 先が読めない、スピード感あふれる展開。
いずれにせよ、この物語からは目が離せないということです。
この作品は、読み始めたら止まりませんよ。覚悟が必要です。
久しぶりに読み応えのある漫画に出会いました。
バイオレンス、ミステリー、サイコホラー、サスペンス、恋愛。
様々な要素を含んだ、読み応えのある漫画を求める方におすすめします。
でも、読者を選ぶ作品なので、まずは試し読みで検討してみてください。
『親愛なる僕へ殺意をこめて』が気になる方、すぐに読んでみたい方は、僕がいつも利用している「まんが王国」をおすすめします。こちらからどうぞ。
*親愛なる僕へと検索してくださいね。
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