『悪の華道を行きましょう』『悪の華道を追いましょう』『悪の華道を潰しましょう』と続いてきた大人気シリーズ。今回は、『百合の華道を進みましょう』として登場です。
セレスに対して、嫉妬と憧れが入り混じった想いを抱く、子爵令嬢のクララ。
社交の場でセレスと張り合おうと、何かと牽制してくる。
そんな彼女に対してセレスがとった行動とは。
クララは、何をやっても、何を言っても、セレスとの格の違いをみずから露呈してしまいます。
そんなときのセレスの態度がいつもながら素敵なのです。
セレスは、計算高く、気高く、品があり、威厳のある女性です。
そして何よりも魅力なのは、人を強烈に引きつける華があることです。
そんな彼女が今回は、華を身につける秘訣をクララに伝授します。
似合わないときには着たいドレスでも着ないセレス。
セレスになりたくて似合わないドレスを無理に着るクララ。
この二人の行動の差に、自分の魅力を引き出せるかどうかの差が生まれたわけです。
もちろん今回も、旦那さまとのほのぼのエピソードにも癒やされます。
- いつもながらのラブラブぶりが伺える、旦那さまのいびき対策
- さすが枯れ専と思わず叫びたくなる、セレスならではの男の加齢臭の解釈
セレスは相変わらず、旦那様一筋なのがよくわかります。
そして、悪の華道も健在です。
今回は、ちょっとした思いつきで金を生み出してしまう、抜け目のないセレスの才覚が痛快です。
悪の華道シリーズは、僕にとっては、時々必ず読み直したくなる、奥深い魅力を持つ作品です。
短編ならではの魅力をここまで十二分に発揮している作品は稀だと思います。
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