連載当初から大反響を巻き起こした臓器移植ミステリー『ギフト±』は2022年現在ネットでは、23巻まで配信されています。
謎の少女・鈴原 環は、更生を期待できない凶悪犯から臓器を摘出する解体の名人。
相棒の崇と共に、命の再分配(臓器売買)にたずさわる。
彼らが目指す正義とは何か‥‥。
『ギフト±』は、グロさや暴力性に頼った底の浅い物語とは完全に一線を画した作品です。
設定、物語の展開、人間関係のどれをとっても緻密に練られた「上質なサスペンス」です。
また「人間の欲の醜さ」、「命の価値」、「人それぞれの正義」など、考えさせられる点の多い作品でもあります。
物語は、裏社会を覆い尽くすほど、広く深く展開していきますので、先を急がずにじっくり読んでもらいたい作品です。
注目すべき点は、環のキャラクター設定です。
人間としてまともな感情が欠如した、ある種の純粋さを感じさせる環ですが、同時に心の闇の深さも感じざるを得ません。
この冷酷無慈悲であると同時に純粋無垢な人物設定には、深い訳があるのです。
この謎は、環の出生の秘密とともに明らかになるのですが、環が何のために生まれてきたのかの真相は、読むものの心を深くえぐります。
この展開は、物語のハイライトなのでネタバレしたくはないのですが、環は子供の頃、心臓の移植手術を受けていて、それが出生の秘密とつながっている、とだけ言っておきます。
環は、裏社会での臓器売買の闇の象徴的存在なのです。
生まれながらにして闇を背負わされた主人公・環が気になる方は、こちらのコミックサイトをチェックしてみてください。
《まんが王国》
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